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2008年12月25日 (木)

「言志後録」 5

 官職にある者にとって好ましい文字が四つある。それは、公の字、正の字、清の字、敬の字の四つである。よくこれを守れば、決して過失を犯すことはない。また、好ましくない字が四つある。それは、私の字、邪の字、濁の字、傲の字の四つである。かりにもこれを犯したならば、いずれも皆禍を招く道である。(14)

 官職にあるなしにかかわらず、人間としてこの世にある限り大切に心がけるべきことである。
 そうあるべきものとして、公平無私であること、正しくあること、清廉潔白であること、自己に慎み深く他を敬うことをあげている。公も正も清も即わかるが、注意を要するのは「敬」である。敬うという意味は知っているが、「自分に慎み深くある」という意味が付随していることを見落としがちだ。
 そうあってはならないものは、当然そうありたいものの反対。不公平、よこしま、不品行、おごりたかぶる、これらをあげているわけだ。

 今年一年を振り返ると、そうあってはならない文字に満ちた世情だったような気がする。押し詰まってから、経済状況の悪化から特にひどい状況になったように思う。
 世情に疎い自分には、わからないことだらけだ。「派遣切り」が毎日のニュースをにぎわせているが、どこかがおかしい。根本は、「派遣」を商売として認めたことに問題があるのではないか。働いた人からピンはねして会社が成り立つ、これはどうしても納得がいかない。また、「派遣」をした会社にとっては、派遣社員は自分のところの社員なのではないか。派遣先から切られたならば、派遣会社が彼らの面倒を見るべきなのではないか。
 景気が良い時には、企業はあくなき欲望を発揮して、利益を追求する。いつかはそんなに売れなくなることを心配しているようにも見えない勢いだ。そして、不況になれば、派遣社員で労働力調整をする。まったくの使い捨てだ。
 派遣社員の人たちは、いつかこんなことになるということは考えていなかったのだろうか。考えていれば、その時に備えた日常であったわけで、明日から困る、ということにはならないのではないかと思う。30万なり40万なりの給料をもらっていれば、どうしてもそれなりの生活をしてしまいがちだが、私たち年金生活者でも年金額の何割かの生活をしてもしもの時に備えているのだから、不安定な立場の人は収入の半分ぐらいの生活が必要になるのではないかと思う。まったく厳しい時代、社会だ。

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