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2008年11月 8日 (土)

「言志後録」 1

 前回まで「言志録」を44回にわたって書いてきたが、今回から「言志後録」を取り上げる。

 「言志録」の1や15のときに書いておいたように、これは江戸時代の佐藤一斎の「言志四録」を、十数年前、あるいは二十年近く前に読んだ際に、心に残る章段を抜き書きしておいたものを、いま読み返しながら所感を書きつけているものである。「言志録」が「四録」の一、「言志後録」がその二である。

 人が自ら励み一生懸命になっている時は、その心は光に満ちて明るく、少しもつまらない考えとか遊ぼうとする気持ちはなく、また心にかかるわずらいや気にかかる思いなどはないものである。(3)

 ある一事に全身全霊を集注しているとき、当人には邪念はおろか他の何ものにも心を向けることはない。その姿を見る者は、美しいまでの神々しさに、心を奪われる。
 幼児の遊びに熱中している姿、甲子園の高校野球の熱戦。こういったものに心を奪われるのは、そういうことだ。しかし、熱中するのが一事というわけにはいかないのが実生活で、そうこうしているうちに、どれにも熱中できない大人になってしまう。稀には芸術家などのなかに、一事を追求する者がいるけれども、相変わらず一事に集中している者の多くは、○○馬鹿と言われるはめになる。

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