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2008年9月11日 (木)

「言志録」 34

 需という字は雨天を意味する。雨の降る時は、心を静めて待てば晴れるのに、待たないとびしょぬれになってしまうものだ。(129)

 需という字を辞典で引いてみると、もとめる、もちいる、必要とする、待つ、ためらうなどの意味がある。
 この項の「付記」に、太田道灌の「急がずばぬれざらましを旅人のあとより晴るる野路の村雨」と引用して、「気短に処理すると失敗する。こらえて時のよろしきを待つべきだ」と述べている。
 また、次の130段では「急いでは失敗する。落ち着いて忍耐強く好機の至るを待っていれば、目的を達することができる」とある。ことわざにも、「急いては事をし損じる」とある。
 さらに、182段に、「処理の難しい事件に出会ったならば、みだりに動いてはいけない。じっと待って好機の到来するのをうかがって、対応策を講ずるべきである。」と述べている。

 「心がけ」としては大事なことだ。雨は必ず止むとは分かっていても、あわてて雨中をかけて回りがちだ。じっと雨宿りをしていれば、そのうちにやむのだ。しかしそれが、1時間後なのか2時間後なのか、明日の朝なのか、見当がつけられない。天も約束してくれない。そんなものだから、一種のパニックになるのだろうか、駆け出してしまうわけだ。
 心がけとして大事ではあるが、それでも何とかしなければならないことがある。本当に雨のやむまで待っていると、事態が一層困難な状況になるということもある。特に近年、雨がやむのを待っていたために、問題が大きく、深刻になったという出来事が多いではないか。最近の、相撲協会の問題、事故米の問題などもそうだと思う。

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